カウモチサイ

おもに身近なクモや直翅類などのブログです。

マメイタイセキグモ

 

マメイタイセキグモ

オス 1.6~2mm

メス 5.5~9mm 

出現する季節 7~9月

分布 本州、四国、九州、南西諸島

 

マメイタイセキグモは、日本に二種類しかいないイセキグモ属のクモの一つ。褐色で腹部がでこぼこした小さなクモで、粘球を吊るした、「投げ縄」で獲物を捕らえる。

採集記録がとても少ない希少種で「日本七大珍種」の一つ。

 

上の写真の個体は、8月に背の高いイネ科やキク科の生えた草地で発見した。葉の裏に卵が吊るされていたので、近くを探してみると上の個体がいた。


さらに、翌日一個体目を見つけた場所からあまり離れていない草地で、ススキの葉の裏にとまっている二個体目を発見。珍しいクモのはずなんだけどな…

 

飼育

園芸用スポンジに足場としてイネ科植物を挿したこのような飼育ケースで飼育してみた。

投げ縄を使って獲物を捕らえる様子を観察したいと思い、このケースで観察した。

 

エサとして、蛾と蚊を与えてみた。(詳しい種類はしっかり調べていないのでわからない)しばらくたっても、蚊は食べられず、蛾のほうも大半は食べられなかった、数日後、弱った一匹の蛾がクモの張った糸に絡まっていたので、そのまま様子を見ていると、夜になってマメイタイセキグモが蛾を食べている様子を観察できた。

糸に絡まっている蛾に近寄り、そのままかみついて捕食した。他のコガネグモ科のクモとは違い、糸で獲物を巻き付けることはしなかった。

翌朝確認してみると、蛾は形を大体とどめたまま死んでいましたが、結局糸は巻かれていなかった。その後は、飼育していて獲物を捕食していたのは観察できなかった。

 

結局、9月3日まで飼育してみましたが、1度しか獲物を捕らえず、どんどん痩せていったので野外に逃がした。1回だけしか飼育していないが、観察していても何もなく、獲物を捕らえないので、飼育は難しい印象だった。

さて、今回はマメイタイセキグモを2匹も見つけ、飼育にも挑戦することができた。珍しいクモなので、次いつ見られるかは分からないけど、今回2匹を発見したのは環境も良く、簡単に見つけられたので、もしかしたらまた近いうちに見られるかもしれない。